ひょうたんやま

瓢箪山古墳

 発掘調査以前は、小字名のササバカの由来かとも思わせる熊笹が、墳丘全体に広がり墳丘内に入る事が出来ず、墳形も円墳状に見えたのですが、発掘調査後は前方後円墳であることが確認できるようになりました。三宅古墳群は墳丘が削平されたものが多い中で、この古墳は比較的形態がよく残っています。尚、墳丘には祠があり以前は信仰の対象になっていたと思われます。 三宅町では今後、三宅古墳群の実態把握と保存策を検討するため、順次調査されるという事で、三宅古墳群の性格がより鮮明になることが期待されます。    

おすすめ度(☆3.5)

★所在地:磯城郡三宅町伴堂字ササバカ

★墳形 :前方後円墳(全長35m、後円部経約13.5mとされてきたが調査の結果、全長約40m、後円部径約26m、6~12mの周濠を持つ前方後円墳であると復元されました)前方部を南西方向に向けtいます。

★埋葬施設:未調査(横穴式石室の可能性は低い)

★出土遺物:周濠埋土より、円筒、人物(女性)、犬、盾などの埴輪片、須恵器 

★築造年代:6世紀前半(出土資料より)

★発掘調査:一次調査:2014年、二次調査:2016~2017年

★被葬者:不明

 

メモ

三宅古墳群は盆地中央の低湿地帯に群在する古墳群で、旧三宅村を中心に分布しています。その多くは小規模ながら、ほとんど40~60mの周濠を持つ前方後円墳である事が最大の特徴です。築造された5世紀代~6世紀初頭にかけて、三宅周辺は朝廷の直轄地であった為、氏族の盛衰には関係が薄く、古墳の規模にも大差が無かったと考えられています。

 【参考資料】

・三宅町史

・奈良県遺跡地図 

・瓢箪山古墳第二次発掘調査現地説明会資料

 

行き方