わりづか

割塚古墳

 平地にある大型円墳で宅地開発に伴う調査の結果、幸い緑地として保存される事になった古墳です。古墳名の由来は、調査前の墳丘は墳頂部が盗掘で南北方向に溝が走り、東西に分かれたように見える事から呼ばれています。1978年の発掘調査前は埋葬部は粘土槨と推定されていましたが、全長14mの大型石室と、刳抜式家形石棺が発見されました。石室は天井石は既に無く、1段目の石材しか残っていません。石棺は小口部分が一部、破壊されていますが棺内の副葬品は乱されることなく残っていたようです。しかしながら当時は十分な調査が出来ないまま埋め戻され、墳丘部分のみ整備されています。尚、墳丘内はフェンスで囲まれ施錠されており入る事は出来ません。発見時の石室と石棺の写真はここからどうぞ! 

http://www.city.yamatokoriyama.nara.jp/ourcity/history/shiseki/000262.html 

おすすめ度(☆3.0)

★所在地:大和郡山市千日町

★墳形:円墳(径49m、高さ約5m)埴輪なし。

★石室:片袖式横穴式石室(全長14m、玄室長6.6m、幅3m、羨道約7m、幅約1.5m)玄室床面は石敷きで羨道部に排水溝あり。

★棺:刳抜式家形石棺(全高1.4m、最大長2.7m、幅1.5m)縄掛突起なし。

★出土遺物:鏡1面、垂下式耳飾2対、水晶製切子玉、碧玉製菅玉、馬具、挂甲、鉄鏃、須恵器。

(垂下式耳飾は橿原考古学研究所付属博物館開館中は常設展示)

★築造年代:6世紀前半

★発掘調査:1978年

★被葬者:? 

 

【参考文献】

・割塚古墳の調査 青陵14号 (小島俊次氏)

・継体天皇とヤマト(橿原考古学研究所付属博物館)

 ・現地解説板

 

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