いなりやま

稲荷山古墳

 地元産出の緑泥片岩が石室材として使用されています。石室は羨道部が玄室部より一段高いのは岡峯古墳や大阿田大塚古墳と共通する特徴です。現在石室内には石碑が安置されていますが、これは境内に残る石塔と合わせ後世に行場として使用された痕跡です。行き方は近鉄、越部駅で下車(東へ徒歩15分)又は奈良交通バス「新野稲荷前」下車5分です。近くに槇ヶ峯古墳もあるので、合わせて見学されるといいでしょう。ただ新野稲荷の境内までは楽に行けるのですが、古墳を見つけるのが少々厄介です。石室は狭いですが入ることが出来ます。この地域で石室に入れる古墳の中では、唯一の片袖式石室なので、そういう事も意識して見られるといいでしょう。

おすすめ度(☆4.0)

★所在地:吉野郡大淀町新野字大西

★墳形:円墳(径不明)     

★石室:片袖式横穴式石室。南に開口 。全長5.2m、玄室長3.2m、幅1.3m、高さ1.3m、羨道長約2m、幅0.8m、高さ1.2m。緑泥片岩の割石を小口積みにして構築。

★棺:不明 

★出土遺物:不明 

★築造年代:7世紀代前半か?

★発掘調査:未 

★被葬者:?  

 

【参考文献】

・大淀町の文化財 (大淀町教育委員会)

・大淀てくてくガイド(大淀町教育委員会)

・大淀町文化財調査報告(大淀町教育委員会)