マバカ古墳

 ノムギ古墳、ヒエ塚古墳と共に、県道天理環状線建設に伴い調査された古墳です。元々写真でもわかるようにクビレ部付近をえぐるように農道が通っていて、離れて見ると上の写真のようにかろうじて前方後円墳とわかりますが、近くで見ると墳形がよくわかりません。築造年代次第では纒向石塚古墳や纒向勝山古墳と同じ時期に築造された可能性もあり、将来、スポットライトを浴びる可能性を秘めた古墳といえるでしょう。

おすすめ度(☆3.0)

★所在地:天理市成願寺町

★墳形:前方後円墳で前方部を西に向ける。(現状規模は全長約74m、後方部径約43m、 高さ約7m、前方部幅約26m、高さ2m

m)クビレ部を斜めに横切る農道あり。周濠の痕跡あり。

★埋葬施設:不明

★出土遺物:調査時に古墳時代初期の土師器が発見されている。(説明板によると明治時代にも勾玉、管玉が出土していると言う。)

★築造年代:3世紀前半の可能性も?

★発掘調査:2002年、2004年(埋葬部は未調査)

2002年に県道天理環状線建設に伴い墳丘の一部が発掘調査された。その結果、墳丘西側の前方部に接する場所で濠状の区画と池状の落ち込みが見つかり、出土した庄内式土器の破片から纒向石塚古墳や纒向勝山古墳(3世紀前半?)に近い築造時期の可能性が指摘され「最古の前方後円墳」の期待が高まった。又、2004年にはマバカ古墳北側の隣接地(上の写真の川跡の部分)の河川跡の上層でも古墳時代後期の須恵器、下層で前期の埴輪片、濠跡でも濠の堆積土から古墳時代初期の土師器が少量出土した。しかし未だ築造時期を決定付けるまでには至っていない。 

 ★被葬者:?

 

【参考文献】

・天理の古墳100(天理市教育委員会) 

            

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