べっしょかんすづか

別所鑵子塚古墳

 別所集落の東南の丘陵麓にあり、別名「姫塚」とも言うそうです。比較的小さな前方後円墳で墳丘図を見ても分かるように前方部も後円部もかなり墳丘が削られています。現状は雑木林となって荒れ放題の様相ですが、かろうじて墳丘内に入ることができますが特に見所はありません。天理市史には、未確認情報として「前方部の頂部下、約2mの深さに墳丘の主軸に並行して、刳り抜き式の石棺の身が露出していた事があり、おそらく室を設けないで。直接石棺を埋めたものと考えられ、後円部にも石棺があった」という伝承を伝えています。

おすすめ度(☆3.0)  

★所在地:天理市別所

★墳形:前方後円墳(全長57m、後円部径31m、現状高5.5m、前方幅43.5m、高さ5.5m)周濠の痕跡あり。葺石、埴輪あり。造り出しの痕跡もあり。前方部をほぼ北に向けます。

★埋葬施設:未調査で詳細は不明。2015年発行の天理の古墳100(天理市教育委員会)にはは後円部は板石を組合せた組合式石棺らしく、前方部にも石棺の長測板と思われる2枚の板石が確認されているとあります。

★出土遺物:円筒埴輪片

★築造年代:6世紀前半

★発掘調査:1973年に測量調査

★被葬者:不明  

 

【参考文献】

・天理の古墳100(天理市教育委員会) 

・山の辺の道の遺跡を訪ねて(天理市教育委員会) 

 

行き方