おはかやま

御墓山古墳

 このあたりでは唯一の前方後円墳ですが、削平されていることもあって、古墳とわかる人は殆どいないかと思います。現状は荒れるに任せたと言う感じで、墳丘上にも上れますが、草が生い茂っています。現状は全長が約67mですが、復元長は74mで周濠を加えた大きさは98mとなり、後期の古墳としては馬蹄形の周濠を備えた大型の前方後円墳と言えます。1993年に都市計画道路の造営に伴い、墳丘東側の一部のみ調査が行なわれ、土器、木製品、埴輪が出土しています。注目されたのは石見型盾形木製品(木の埴輪)で全長2.9m、頭部の幅は約50cmある大型品です。 

おすすめ度(☆2.5)

★所在地:天理市上総町字墓山

★墳形:前方後円墳、南北に主軸を置き前方部を北に向ける。全長約66m、前方部幅約44m、高さは現状で西側で約4m。周濠の痕跡あり。

★埋葬施設:早くから(元禄時代以前)墳丘が削平されていた為不明。時代からみれば横穴式石室か?

★出土遺物:土器、木製品、埴輪

★築造年代:6世紀前半

★発掘調査:1993年(天理市教育委員会)駐車場設置に伴い 古墳東側の一部のみ学術調査。

★被葬者:不明(元禄期には王墓山もしくは大墓山と呼ばれていたことより、景行天皇陵と考えれた時期もありますが、時代が合わない事は明らかです)

 

【参考文献】

・天理の古墳100(天理市教育委員会) 

・天理市埋蔵文化財調査概報(平成4・5年)(天理市教育委員会)

 

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