はたごづか

波多子塚古墳

  大和(オオヤマト)古墳群の北側のグループ(萱生古墳群)に属します。山の辺の道沿いに解説板があるので見つけやすいかと思います。長らく前方部が極端に細長い古墳として知られていましたが、後方部の発掘及び前方部の電磁波による調査で、これらは後世の改変によるものと判明しました。前方後方墳としては、我が国で2番目の大きさを誇りますが、前方部が極端にやせ細っているせいか140mという墳丘には見えません。尚、墳丘上に上れますが畑地となっていますので配慮願います。

おすすめ度(☆3.5)

墳丘図及び航空写真は解説板より引用

★所在地:天理市萱生町 波多子塚

★墳形:前方後方墳、全長140m、後方部東西幅約50m→復元幅65m、南北幅45m、前方部長90m、幅14m)。前方部をほぼ西面に向ける。葺石、埴輪あり。周濠跡あり

★埋葬施設:墳丘部外縁の石垣に、板状の安山岩の石材が多く使われている事から、竪穴式石室と思われます。

★出土遺物:周濠部から多くの朝顔形埴輪、鰭付埴輪、楕円筒埴輪、特殊器台形埴輪などの埴輪片が出土。

★築造年代:4世紀初頭~前葉

★発掘調査:1998年・天理市教育委員会(後方部北側の墳丘裾部)

前方部が異常に細長い古墳として知られていましたが、1998年の後方部の調査及び前方部の電磁波による探査で、後世に大幅な開墾を受け特に前方部は大幅に改変されている事が判りました。但し正式な発掘調査は行われていないので築造当初の規模は不明です。しかしながら前方後方墳の規模としては同じ天理市の西山古墳に次いで全国で第2位を誇ります。 

★被葬者:不明

             

【参考文献】

・天理の古墳100(天理市教育委員会) 

・山の辺の道の遺跡を訪ねて(天理市教育委員会) 

・天理市史(天理市)

 

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