ながやおう

長屋王墓

 長屋王墓は1997,1998年に行われた周辺の発掘調査で6世紀前半の前方後円墳(梨本南2号墳)の後円部の一部が残存するものであることが明らかになりました。現状は直径15m、高さ1.5mほどで円墳状になっています。続日本書紀によると729年に正妻の吉備内親王(草壁皇子の娘)と共に「生駒山に葬る」と書かれていますが、江戸時代に梨本の地がなぜか埋葬の地とされています。明治26年の野淵龍潜の記録に、この古墳の記載があり「俗にナガヲ塚という,四面丸石を以って三重に囲み其構造叮重堅にして普通の塚に非す・・・」と長屋王に相応しい塚であるという意味のことを書いています。現状は、一見普通の円墳で見所はありませんが、歴史が好きな方はハイキングを兼ねて近く(約150m)にある吉備内親王墓も含めあわせて見学されるといいでしょう。

おすすめ度(☆3.0)

★所在地:生駒郡平群町梨本 

★墳形:現状は円墳状(径15m、高さ1.5m)

★埋葬施設:横穴式石室? 

★出土遺物:不明

★築造年代:6世紀前半

★発掘調査:1997,1998年に隣接地を平群町教育委員会が発掘調査し幅7mの周濠が備わる前方後円墳(梨本南2号墳)を確認。須恵器質の円筒埴輪や須恵器の大甕が出土。後円部にあたる部分が現在「長屋王墓」にされている事がわかった。

★被葬者:伝長屋王

★奈良ソムリエ検定テキスト掲載古墳

 

【参考文献】

・天皇陵古墳を歩く(今尾文昭氏)

・日本の古代遺跡 奈良北部(前園実知雄氏)

・へぐり古墳案内(平群町教育委員会)

.・大和国古墳墓取調書 

  

行き方