にきやま

新木山古墳

 巣山古墳の南方500mに位置し、巣山古墳と共に、馬見古墳群中央群の中核をなす巨大前方後円墳です。1885年(明治18年)に墳丘部分のみ陵墓参考地に指定されています。周濠は、ほぼ築造時の姿を残していますが、南東部は宅地となり開発が進んでいます。

おすすめ度(☆3.5)

★所在地:北葛城郡広陵町赤部

★墳形:前方後円墳、全長200m、後円部径117m、高さ19m、前方部幅118m、高さ約17m。前方部を東に向ける。周濠と外堤が巡り両クビレ部には方形の低い造り出しあり。埴輪、葺石あり。

★埋葬施設:竪穴式石室?。後円部頂上に大きな盗掘穴が存在するらしく広陵町南郷の山王神社にある石棺仏は、この古墳から出土した長持形石棺の可能性が考えられています。

★出土遺物:勾玉、管玉、棗玉(なつめだま)が宮内庁書陵部で所蔵されています。

★築造年代:5世紀前半

★発掘調査:未(但し、陵墓指定外の外堤部の一部が1987年、1990年、2010年の3回にわたって調査されています。この発掘調査で濠は一重濠で幅22m、高さ3m以上の幅の広い外堤が直ぐ西にある三吉石塚古墳の墳丘の近くまである事が判明しています。

★被葬者:不明 

★奈良ソムリエ検定テキスト掲載古墳(三吉陵墓参考地として) 

 

【参考文献】

・大和葛城の大古墳群 馬見古墳群(河上邦彦氏)

・ヤマト王権と葛城氏(近つ飛鳥博物館)

・馬見丘陵の古墳(河合町教育委員会ほか)

・奈良県に於ける指定史跡(第1巻) 内務省編集

・遺物が語る大和の古墳時代(泉森皎氏・伊藤勇輔氏)

・大和の古墳を語る(泉森皎氏ほか)

 

行き方 

見学するには前方部の灌漑用の池から見る眺めが一番いいように思いますが、三吉石塚古墳の墳頂からの眺めもお薦めで、改めてこの古墳の大きさが実感できます。