むろねこづか

室ネコ塚古墳

 国史跡の室宮山古墳の陪塚的位置にある大型方墳です。明治年間に大規模な盗掘にあっています。墳頂部に結晶片岩が散乱していた事より、竪穴式石室を持つ古墳と考えられています。室ネコ塚古墳に関しての資料は、あまりないのですが、昭和2年(1927年)発行の「奈良県に於ける指定史跡」の宮山古墳の中に以下の記述があり、当時と殆ど変わっていない様子ですが、この時は円墳と認識されていたようです。【ネコ塚と称する円墳がある。ネコ塚の殆ど全部は現今畑地となっているが、開墾当時には割石積の石室を発見し、鉄片を出土した事実があり、付近の畑地に於いては、今なら埴輪円筒の埴輪を採集することが出来る】

おすすめ度(☆3.5)

★所在地:御所市字戌之花

★墳形:方墳(1辺63m)埴輪あり

★埋葬施設:竪穴式石室(割石積)

★出土遺物:刀剣片、埴輪片

★築造年代:5世紀初~前半

★発掘調査:正式な発掘調査は行われていない(室宮山古墳調査時簡単な調査はあった模様?)

★被葬者:不明

 

行き方

 現在古墳の一部は畑地と化しています。この日も2~3名の方が農作業されていましたが一声かけると気持ちよく見せていただけました。墳頂部にも簡単に登れ、そこで農作業されてた方によると昔は農作業中に、よく刀剣の破片と思われる物が、出てきたと言われており、円筒埴輪片も古墳の擁壁に無造作に置かれていました。