こせやま

巨勢山323号墳

 巨勢山古墳群は5世紀中葉から7世紀中頃までに築造された約800基以上で構成される我が国最大級の群集墳です。殆どが径約10~20m程度の小規模な円墳で構成されている中にあって、この巨勢山323号墳は唯一の横口式石槨で、見つけるのが難しい難関古墳として知られています。道中は熊笹が生い茂り、頂上を目指すも熊笹に行く手を阻まれ、それらしき場所を半時間ほど探しまくりやっと発見!この感激は、古墳探索の醍醐味ですよね。、羨道部の天井石の一部が抜け落ち、簡易的な補修はしてあるのですが、今にも落ちてきそうで、一瞬入るのをためらいながらも、その美しさに惹かれ、いつのまにか石槨部にいました。加工された綺麗な切石は見事!感動です。扉石の痕跡も確認出来ますのでお見逃しなきように!。県内で横口式石槨に入り観察出来る古墳は数少なく、是非とも見ておきたい古墳です。

おすすめ度(☆5.0)

★所在地:御所市西寺田宇墓山

★墳形:長方墳(南北11.2m、東西14.8m、高さ約3m)南に開口。墓道も検出されている。

★石室:横口式石槨(全長約4.5m)石槨長約2.1m、幅約0.8m、高さ約0.8m、羨道長約2.4m、幅約1.5m、高さ約1.3m、葛城閃緑岩の切石(石槨部)と割石(羨道部)で構成されている。

★棺:不明

★出土遺物:須恵器,土師器

★築造年代:7世紀中頃

★発掘調査:1985年(御所市教育委員会)

★被葬者:? 

★奈良ソムリエ検定テキスト掲載古墳(巨勢山古墳群として)

 

【参考文献】   

・大和の古墳を語る(泉森皎氏ほか)