とがきやま

戸垣山古墳

  奈良県遺跡地図で14-D-0074に相当する古墳です。周辺に、かってあった数基の古墳も消滅し、そのうちの1基(7-D-158)の基底石がわずかに残っている事が確認されています。 現状は住宅と畑地と道路に囲まれたうえ、裾部の一部には擁壁もあり、古墳らしさがあまりありませんが東側の畑地から眺めるとそれらしい雰囲気を感じる事が出来ます。雑草が生えていますが、墳丘上に上がることもできるので、古墳の立地を確認されるのもいいでしょう。

おすすめ度(☆3.0)

★所在地:斑鳩町竜田

★墳形:方墳(東西約20m、南北約21m、高さは東側で3.6m、西側で3.1m)1974年の測量調査の前は径2.0mの円墳とされていたが、調査の結果一辺20m前後の方墳であることが確認され、2011年の立会調査で中期中頃~後半の埴輪片が出土しています。

★埋葬施設:不明

★出土遺物:不明

★築造年代:時代を示す資料は発見されてないが、周辺の畑地でサヌカイト片、須恵器片、土師器片などが多数散布しており、この中から6世紀中頃の須恵器片も見られることから、その可能性も考えられますが、他地域の各時期の方形墳の墳形の比較より、5世紀代の古墳ではないかと報告されています。

★調査:測量調査のみ

1974年に、この古墳の墳丘裾部に通学用の道路が斑鳩町により計画され、墳丘保存目的で外形実測調査が行われました。(墳丘の基底線を確認する事により、道路の位置変更の資料とする為)

★被葬者:?

 

追記:2017年の奈良大学が行った測量調査で南北19m以上、東西17m以上、高さ3.5mの方墳と判明という報告されていますが、1974年時点ですでに方墳と判明しています。墳丘図からも明らかである。  

  【参考文献】 

・奈良県遺跡地図

・青陵27 斑鳩町戸垣山古墳の測量調査 橿原考古学研究所(中井一夫氏) 

・斑鳩町の古墳 橿原考古学研究所(中井一夫氏)

 

行き方