いわさかおおしば

岩坂大芝古墳群(15-A-146)

 国道165号線を南下し近鉄線を超えたあたりの岩坂集落入口付近の狛川の西側にある古墳群で奈良県遺跡地図によると、東側に5基(15-A-146~150)北側に4基(15-A-141~145)の古墳が存在します。但し北側の古墳は埋もれているため詳細は不明です。発掘調査が行われていないので古墳の数は更に増える可能性もあります。現に今回の探索中にも横穴式石室の残骸らしきものが数基ありました。今回見学したのは遺跡地図番号が15-A-146号という古墳で北東に向かう尾根上の一番低い位置にあり、半壊した横穴式石室が残っています。古墳探索のベテラン向けで、見つけるのに少し、てこずるかも知れませんが、奈良県遺跡地図か桜井埋文センター発行の「桜井の横穴式石室を訪ねて」が役に立つと思います。古墳そのものは残念ながら半壊状態なのですが探索する楽しみがあると思われます。この地域にある岩坂式シ山古墳や狛大石古墳と合わせて見学されるといいでしょう。

おすすめ度(☆3.0)

★所在地:桜井市岩坂

★墳形:円墳(経約17m)

★埋葬施設:横穴式石室(全長7m程度、玄室長約4m、幅約1.7mで、現状の高さは約2m。

★出土遺物:不明

★築造年代:不明

★発掘調査:未

★被葬者:不明(初瀬川の支流である狛川の両岸には初瀬谷に向けて、規模は大きくないものの、横穴式石室を持つ古墳が散在しており、被葬者は初瀬谷に居住地を持つ、有力者の墳墓と考えられています) 

 

【参考文献】

・「桜井の横穴式石室を訪ねて」(桜井市教育委員会)

・古墳 -桜井市古墳綜覧ー( 小島俊次氏) 

行き方(桜井埋文センター発行「桜井の横穴式石室を訪ねて」より引用