べんてんしゃ

弁天社古墳

 茅原集落の富士神社・厳島神社境内の小さな祠の裏で、老樹の下で必死に耐えてるのがこの古墳で、まるでタコの足が絡みついてるように見えます。写真のように封土はなく石室が露出しています。羨道部も土砂で埋まり玄室も半壊状態ですが、奥壁の崩れかけた隙間から玄室内に入ることが出来ます。もともと玄室部と羨道部に1棺ずつ埋葬されていたようですが、玄室部のものは破壊された凝灰岩製石棺の一部が残っているに過ぎず、羨道部のものも土砂で殆ど埋没していて形状がよくわかりません。しかしながら三輪山麓で石棺の残っている古墳はわずかしかなく、大変貴重なものです。

おすすめ度(☆4.0) 

★所在地:桜井市茅原

★墳形:不明。封土は既に失われ石室の石材が露出しています。

★石室:両袖式横穴式(全長不明)

★棺:2棺 ? (玄室部)石棺の一部が残存(羨道部)刳抜式凝灰岩製家形石棺1棺。三輪山麓において横穴式石室と石棺が残る数少ない古墳です。

★出土遺物:不明

★築造年代:古墳時代後期

★発掘調査:未

★被葬者:?

  

【参考文献】

・桜井の横穴式石室を訪ねて(桜井市教育委員会) 

・日本の古代遺跡5 奈良中部(寺澤薫氏) 

 

行き方