くさはか

艸墓古墳

 古くからよく知られる古墳。この古墳を語るときに必ず出てくる話題が、石棺と石室の関係で、石棺を石室にどう入れたのか?ですが、コレは素人目で見ても同時進行か、先に石棺を入れてから墳丘の仕上げをしたとしか考えられないのですが・・どうでしょうか?。それはさておき、石棺は一見盗掘されていないように見えますが、奥側の小口部に大きな盗掘穴が空いています。しかし、それを差し引いても決して期待を裏切らない立派な古墳です。

おすすめ度(☆5.0)

★所在地:桜井市谷

★墳形:長方形墳(南北28m、東西22m、高さ6m)東南に開口。墳丘斜面に玉石の露出箇所あり葺石の可能性も。

★石室:花崗岩を用いた両袖式横穴式(全長13.2m)玄室長4.4m、幅2.7m、高さ2m、羨道長8.8m、玄門幅1.9m、高さ約1.5m。玄室の側壁と天井石の間隙に漆喰が残っています。

★棺:竜山石製の刳抜式家形石棺(6個の縄掛突起を持つ)

★出土遺物:不明

★築造年代:7世紀前半

★発掘調査:なし

★被葬者:?  

★奈良ソムリエ検定テキスト掲載古墳

 

【参考文献】

・桜井の横穴式石室を訪ねて(桜井市教育委員会)

・桜井の横穴式石室(桜井市教育委員会)

・遺物が語る大和の古墳時代(泉森皎氏・伊藤勇輔氏)

・大和の古墳を語る(泉森皎氏ほか)

・古墳 -桜井市古墳綜覧ー( 小島俊次氏) 

・大和国古墳墓取調書(野淵龍潜氏編)

・マキムクからイワレへ(桜井市埋蔵文化財センター)