ながせやぶ

長瀬藪1号墳

 標高200mの高地の谷底に出来た米川の扇状地にあり、元々長瀬藪古墳群(約24基)として知られていましたが、土地区画整備事業(1993~1994年)関連の調査で、古墳群の範囲が広がり、本来は100基を超える大群集墳と推定され、高家古墳群と改称されました。(現状は、殆どの古墳が破壊されたり、畑地への開墾で埋没しています。)中小規模の古墳が多い中で、長瀬藪1号墳は盟主墳といえる規模を持った古墳です。石室内の見学は可能ですが、土砂が石室内に入り込み、羨道部が狭い上、カビ臭い匂いが漂い、入るのをためらうかと思いますが、入ってしまうとその規模に驚かされるでしょう。桜井市では赤坂天王山1号墳(玄室長6.4m、玄室幅3m),谷首古墳(玄室長6.0m、玄室幅2.8m)茅原狐塚古墳(玄室長6m、玄室幅2.6m)に次ぐ玄室長6m、玄室幅2.5mを誇る規模で、石室マニアにはおススメの古墳です。

おすすめ度(☆4.5)

★所在地:桜井市高家

★墳形:方墳(一辺14m、高さ約4m)

★石室:両袖式横穴式石室。全長10.9m、玄室長6m、幅2.5m、現状高2.4m。羨道部長4.9m、幅1.4m、高さ1m。

★棺:不明

★出土遺物:不明

★築造年代:6世紀後半

★発掘調査:1993~1994年

★被葬者:この場所は飛鳥や藤原京と隣接しており、宮都にかかわる官人層あるいは安部寺との関連から、 阿部氏の奥津城かともいわれています。 

 

【参考文献】

・桜井の横穴式石室を訪ねて(桜井市教育委員会)

・古墳 -桜井市古墳綜覧ー( 小島俊次氏)  

行き方

提供:桜井市観光協会