ひらの

平野2号墳

  平野集落には6基の古墳があり(現状は3基)合わせて平野古墳群と呼ばれています。この2号墳は玄室の床面に棺を置くための、棺台の一部とみられる、二上山産出の凝灰岩の切石が残存していた事で知られます。 状況から切石を玄室床面に敷き詰め、中央に石やレンガを並べ、木棺を安置した珍しい構造です。

おすすめ度(☆2.0)・・・開口してれば☆4.5  

★所在地:香芝市平野

★墳形:2段築成の円墳(径26m、高さ6.5m)

★石室:全長約10m.南東に開口する両袖式横穴式石室。玄室長約3.8m、幅2.5m、高さ約2.2m、羨道長約6.8m。床面全体に約10㎝の厚みで小礫が積まれています、玄室部の中央に土や凝灰岩の砕片を用いた棺台用の基礎があり、その上に土師質の磚を敷いた棺台の上に木棺が置かれていたと考えられています。棺台の周辺は凝灰岩切石を用いた敷石が施されていたと考えられ、他では河内の塚廻古墳だけしかない珍しい構造です。

★棺:木棺

★出土遺物:刀子、釘、須恵器、土師器、磚

★築造年代:7世紀中頃(須恵器の年代より)

★発掘調査:範囲確認調査のみ

★被葬者:茅渟王関連か

 

【参考文献及び引用】

・阿武山古墳と牽牛子塚(今城塚古代歴史館)

 ・香芝市埋蔵文化財発掘調査概報13(香芝市教育委員会)

 

行き方 

平野車塚古墳(1号墳)のすぐ西にある古墳で冬場なら墳丘上に上れますが、石室は調査後に封鎖され、入ることが出来ないのが残念です。