ちかうちまるやま

近内丸山古墳

 近内古墳群で最大級の円墳である近内鑵子塚古墳に続いて築造されたと考えられ、規模的には縮小するものの、周濠と外堤を持つ立派な古墳で、近内鑵子塚古墳と同一系譜の集団によって築造されたと思われます。 期待以上の古墳で経37mと小ぶりながら、周濠と外堤を持ち、外堤は後世の開墾でかなり破壊されていますが、周濠は驚くほど旧状をよく残しており見所で、これだけで一見の価値があるかと思います。墳頂にも登ることが出来ますがほとんど眺望はききません。

(おすすめ度☆3.0)

★所在地:五條市三在町

★墳形:円墳(径約37m、高さ約6.5m)2段築成。葺石及び円筒埴輪列あり。墳丘周囲には幅5mの周溝と幅12mの外堤が巡る。

★埋葬施設:不明(墳頂部に長さ9m、巾3mの盗掘穴が存在するが埋葬施設は不明。

★出土遺物:墳頂部で須恵器片、外堤で埴輪片

★築造年代:5世紀中頃

★発掘調査:主体部は未発掘。1990年に古墳の北方を県道建設に伴う小規模な発掘調査のみあり。

★被葬者:不明(近内鑵子塚古墳のある丘陵の東裾の好位置に築造されており、近内鑵子塚古墳の被葬者の直系とみられる。) 

★奈良ソムリエ検定テキスト掲載古墳(近内古墳群として)

 

【参考文献】

・日本の古代遺跡6奈良南部(楠元哲夫氏ほか)

.・大和の古墳Ⅰ 奈良盆地周辺の古墳(泉森皎氏) 

 

行き方