石上大塚古墳の東に寄り添うように築造されています。石上大塚古墳の石室は片袖式ですが、このウワナリ塚古墳は両袖式とことなるものの良く似ています。南に開口した巨大な石室は、羨道部が一部破壊された為、現長は10.4mですが、推定全長は17mと考える研究者もおられます。玄室の規模は後期古墳に限れば五条野丸山古墳に次ぐ大きさです。入出は半壊した羨道部の天井石の隙間から石室内にはいります。玄室部は比較的良好な状態で残っており、大和の後期前方後円墳を代表する古墳のひとつです。尚、前方部は葡萄畑となっており(民有地)フェンスで囲まれ、中には入れませんが埴輪片が散乱しているようです。
★所在地:天理市石上町
★墳形:前方後円墳、全長110m、後円部径68m,高さ14m、前方部幅80m,高さ14m。前方部を北に向ける。埴輪、葺石あり。2段築成。西側のみ?造出しあり。
★埋葬施設:両袖式横穴式石室、全長10.4m、玄室長6.9m?、幅3m、高さ3.6m。石棺があったらしい。
★出土遺物:須恵器片、円筒埴輪片
★築造年代:6世紀前半~中頃
★発掘調査:未
★被葬者:物部氏の奥津城か?
★奈良ソムリエ検定テキスト掲載古墳
【参考文献】
・天理の古墳100(天理市教育委員会)
・山の辺の道の遺跡を訪ねて(天理市教育委員会)
・大和の古墳を語る(泉森皎氏ほか)
行き方
以前は施錠されておらず入室できたのですが、今は施錠されているようです。