田圃の片隅にひっそりと佇む古墳です。まさかこんな場所で石室のある古墳が見られるとは思わなかったので感激です!墳丘も周囲の田圃にかなり侵食されていますが、元々は20mクラスの古墳と思われます。(墳丘が6mとか10mとか書かれている資料がありますが石室の全長から見て疑問。)石室内は羨道部、玄室部ともに開口しており、玄室部の天井石は元々3枚あったと考えられていますが、現状は中央の1枚だけ残っています。羨道部も側石の一部を残すのみで、かなり破壊されています。それでも、この地域で石室に入れるというだけでも嬉しくなります。きっと、それなりの雰囲気も感じられる事でしょう。
★所在地:奈良市山町
★墳形:円墳(正確な資料がないが20m前後の墳丘と思われる)ほぼ南に開口。
★埋葬施設:両袖式横穴式石室(復元推定寸法→全長7.5m、玄室長4.1m、幅1.8m、高さ2.4m。羨道長3.5m、幅1.5m、高さ1.5m)
★出土遺物:須恵器・土師器・馬具・鉄鏃
★築造年代:6世紀末
★発掘調査:1959年
★被葬者:不明
【参考文献】
・奈良市史