国史跡ですが西尾邸の裏庭にあり、見学は事前予約が必要です。その西尾さんに案内していただき最初に石室内に入った時、照明施設まである事にびっくりしました。おかげさまで隅々までゆっくり見られました。石室はこの時期の古墳としては規模が大きく、随分大きな石材が使用されています。巨勢谷の古墳では一番大きな石室かと思います。(桜井市の茅原狐塚古墳と平面プランが似ており奥壁と前壁がほぼ垂直になっているのが特徴です。確認されるといいでしょう。)
★所在地:御所市古瀬(こせ)
★墳形:円墳?(径20m?)石室前面を庭にする為に墳丘が削られ規模等は不明確。高さは6m。
★石室:両袖式横穴式、全長13.4m、玄室5.6m、幅3m、高3.3m。羨道7.8m,幅2m、高さ1.9m南に開口.
★棺:不明
★出土遺物:排水用と思われる土管が約20本。(羨道部の比較的浅い位置から土管が約20本出土しその一部が古墳の持主宅で保管されている。但し築造当時のものではなく、7世紀前半の追葬時に埋設されたようである。現存しているのは数本のみ)
★築造年代:6世紀後半(蓮華紋で有名な水泥南古墳と双墓として蝦夷、入鹿の墳墓と考えられた時期もあったが時代的にも、場所的にも合わず今は否定されている。)
★発掘調査:未
★被葬者:巨勢氏関連?
★奈良ソムリエ検定テキスト掲載古墳
【参考文献】
・ヤマト王権と葛城氏(近つ飛鳥博物館)
・大和の終末期古墳(河上邦彦氏)
行き方