斑鳩地方ではもっとも古い古墳で、周辺には数基の小規模な古墳が存在し、斑鳩大塚古墳はその盟主墳として古墳群を形成していたと思われます。1954年に忠霊碑を作る時に遺物が出土し、古墳であることが判明した為に、緊急調査が行われましたが、忠霊碑の建設は中止されることなく建てられました。現状はコンクリートの階段が作られ、墳丘全体が改変され古墳としての面影が薄くなっており残念です。
2013年から行われた奈良大学と斑鳩町教育委員会の共同調査で、従来直径約35mの円墳とみられていたが、周濠を持つ前方後円墳であることが明らかになっています。
★所在地:生駒郡斑鳩町法隆寺南1丁目
★墳形:前方後円墳、葺石、埴輪あり
★埋葬施設:粘土槨(復元長約7.5m、幅1.5m、で内部に幅約60cmの割竹形木棺の両端が残っていた)東西方向にあったが墳丘の南に偏っており、北側にもうひとつ埋葬施設があったようであるが、盗掘されていたようである。
★副葬品:鏡2面(平縁二神二獣鏡、鋸歯文縁鏡)石製品(石釧、管玉)武器(鉄剣、鉄鏃)武具(短甲、頚甲、肩甲、)筒形銅器、副葬品に武器、武具類が多かったのも特徴のひとつである。
★築造年代:5世紀前半
★発掘調査:1954年、2013年~
★被葬者:不明
【参考文献】
・斑鳩町の古墳 斑鳩町教育委員会
・日本の古代遺跡4 奈良北部
・斑鳩の古墳展 斑鳩町教育委員会
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