石舞台古墳から東に700~800mの細川集落の丘陵上にある古墳です。場所はおよそ判っていても、わかりにくい古墳です。古くから知られた古墳ですが、未調査の為、実態がよくわかっていませんが、細川谷一帯は蘇我氏一族の群集墳ではないかと考えられています。その中にあって最大規模で盟主墳的な古墳です。石室の開口部付近がが落石などで狭くなっていますが、玄室部はそこそこ広く岩屋山亜式(岩屋山式石室の一段階前の古墳)の石室の観察が可能です。ただ石室の中にはコウモリが沢山いて、懐中電灯で照らすと吃驚して開口部に飛んで行ったりして、この種のものに弱い方にはおススメできませんが、この古墳は石室に入ってこそ値打ちが判る古墳ですので是非、挑戦を!!
★所在地:高市郡明日香村細川
★墳形:円墳(径30m)南方向に開口。
★石室:両袖式横穴式(全長?m)玄室長4.8m、幅2.6m、高2.3m。羨道現存長3.4m(先端部欠損)
★棺:不明
★出土遺物:不明
★築造年代:7世紀初ごろ
★発掘調査:未
★被葬者:蘇我氏関連か
★奈良ソムリエ検定テキスト掲載古墳(細川谷古墳群の中の一基として)
【参考文献】
・大和の古墳を語る(伊藤勇輔氏ほか)
・日本の古代遺跡 奈良飛鳥 (菅谷文則氏)