かつやま

勝山古墳

  古墳とのかかわりは不明ですが、溜池から見る景観はなかなかのものです。従来は纒向型前方後円墳と見られてきましたが、2009年3月ごろ前方部の南東隅が見つかり、全長は115mと確定しました。墳形も前方部が短い纒向型ではなく、周濠が墳丘全体を巡る馬蹄形と判りました。この発表の結果勝山古墳東田大塚古墳は、前方後円墳、周濠は馬蹄形、矢塚古墳は前方部が短い纒向型前方後円墳とほぼ確定されました。寺沢 薫氏は「馬蹄形と纒向型の出現時期が同じだったのか、ずれていたのかの解明が今後の課題」としています。この古墳で話題になる周濠のくびれ部から発見されたヒノキが、年輪年代法で西暦210年までのものとされますが、土器は3世紀前半(庄内2式)と3世紀後半(布留0式)が出土しており確定は出来ていません。今後の調査で主体部の発掘が行われ、築造時期が確定されれば、歴史を変える可能性を秘めた古墳です。 

おすすめ度(☆3.0) 

 ★所在地:桜井市東田(ひがいだ) 

★墳形:前方後円墳(全長115m)、後円部径67m、前方部が東面する。元々は周濠あり(後円部周濠幅20m、くびれ部29m、前方部25mで緩やかな鍵穴形)葺石、埴輪はなし。

★埋葬施設:未調査

★出土遺物:北側くびれ部付近の周濠埋土中からは多数の木製品が出土

★築造年代:3世紀中頃~後半

★発掘調査:1997年から

★被葬者:?

★奈良ソムリエ検定テキスト掲載古墳(纒向古墳群として)

 

行き方