奈良県遺跡地図では15-A-151とされているのがこの古墳です。道路沿いの民家の石垣の下に横穴式石室の奥壁の一部が残されています。未調査で詳細は不明ですが、昭和33年に「桜井市文化叢書として発刊された「古墳」の中で、このように若干紹介されています。「西々南にのびてきた尾根の麓、民家の宅地内とその前をとおる道路敷とにまたがってある古墳で、宅地を設けたためかその外形は判明しない。横穴式石室は、ほぼ南に開口していたようであるが、道路の拡張により破壊され、奥壁部を僅かにのこしているのみである。その残存部で知る石室の大きさの一部は巾約1.5m現高さ約1.5m」とあり、この時にすでに今の状態に近かったものと思われます。この周辺にはこの古墳以外にも今は破壊されてしまった古墳の残骸と思われる場所がいくつもあります。
★所在地:桜井市狛
★墳形:不明
★埋葬施設:横穴式石室で玄室の一部が残っています。(現存幅約1.5m、現存高約1.5m)ほぼ南向きに開口。
★出土遺物:不明
★築造年代:不明
★発掘調査:未
★被葬者:不明(初瀬川の支流である狛川の両岸には、初瀬谷に向けて規模は大きくないものの、横穴式石室を持つ古墳が散在しており、被葬者は初瀬谷に居住地を持つ、有力者の墳墓と考えられています。
【参考文献】
・桜井の横穴式石室を訪ねて(桜井市教育委員会)
・古墳 -桜井市古墳綜覧ー( 小島俊次氏)
行き方 (提供:桜井市観光協会 作成:とし坊)